アルプスアルパイン赤字に 3月期連結決算、特別損失計上が影響

 

 いわき市に拠点を持つ電子部品大手アルプスアルパイン(東京都)が9日発表した2024年3月期連結決算は、純損益が298億1400万円の赤字(前期は114億7千万円の黒字)に転落した。赤字は新型コロナウイルスの影響を受けた21年3月期以来3年ぶり。

 車載向け製品に関係する事業用固定資産の減損処理を行い、392億円の特別損失を計上したことが影響した。スマートフォン向け製品の競争激化による減収なども響いた。

 売上高は9640億9千万円(前期比3.3%増)、経常利益は248億900万円(同29%減)。世界的な自動車生産の回復基調で車載向け製品が堅調で、円安による押し上げ効果もあり増収となった。25年3月期は売上高9130億円、経常利益220億円、純利益300億円を見込んでいる。