南相馬市長に新人・門馬氏 201票差で現職・桜井氏破り初当選

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初当選を果たし万歳三唱する門馬和夫さん(左)と妻和江さん=21日午後8時35分ごろ、南相馬市原町区の選挙事務所

 任期満了に伴う南相馬市長選は21日、投開票が行われ、無所属の新人で元市経済部長の門馬和夫氏(63)が、3選を目指した無所属で現職の桜井勝延氏(62)を201票差で破り、初当選を決めた。

 原発事故で小高区などに出されていた市の大部分の避難指示が解除されて初の市長選。これまで復旧・復興を担ってきた現市政の評価や教育・子育て支援策、地域医療の再生などが問われた。門馬氏は豊富な行政経験を前面に、100年先を見据えたまちづくりを訴え、現職に競り勝った。

 任期は29日から4年。投票率は62.39%で、過去最低だった前回を0.43ポイントを下回った。

 子育て世代中心に幅広い支持

 震災と原発事故からの復興に向け、南相馬市のかじ取り役を決める選挙は市政変革を望む市民の声が上回った。有権者は、市幹部と市議を歴任した行政経験を「即戦力」と見込み、門馬和夫氏(63)を新たなリーダーに押し上げた。

 門馬氏は家庭保育手当や給付型奨学金の創設など子育て支援策を訴え、子育て世代を中心とした浮動票を取り込んだ。自民、公明の市議らの後援会や組織をはじめ、市職員OBの人脈を活用。大票田の原町をはじめ、鹿島、小高各区から幅広い支持を獲得した。

 国や県に対する現職の対立姿勢を引き合いに、門馬氏は対話の姿勢を打ち出すなどして現職に批判的な勢力の結集にも成功、知名度不足を終盤で挽回した。

 「脱原発」を掲げてきた桜井氏は2期8年の実績と高い知名度を武器に、市政継続による復興の総仕上げを強調。しかし、原発事故で生じた地域の分断など現職への逆風は予想以上に強く、伸びを欠いた。

 原町、鹿島、小高の3区で進度が異なる復興状況など課題が山積する中、門馬氏はこれまでの行政手腕でどう解決していくのか、実行力が注目される。

◇南相馬市長選開票結果(選管最終、敬称略)
当16,494 門馬 和夫 63 無新
 16,293 桜井 勝延 62 無現

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