【データで見る知事選】内堀氏が大差!「得票率」歴代2位91.2%

 

 【得票分析】65万982票を獲得した内堀雅雄氏は、全59市町村で最多得票となり、新人3氏に大差をつけた。有効投票総数71万3429票に占める割合(得票率)は91.2%で、歴代2位の高得票率だった。

 共産を除く与野党が相乗りし、各党の支持層や幅広い年代から支持を集めたとみられる。内堀氏の陣営は、前回を10万票上回る60万票の獲得を目標に掲げていたが、約5万票上回った。今後、内堀氏が国などと交渉する際、9割超の得票率が大きな後ろ盾になりそうだ。

 内堀氏の得票率を13市別で見ると、最も高いのは田村市の94.3%で、本宮市93.0%、南相馬市92.6%と続いた。新人3氏の得票率は町田和史氏が4.9%(3万5029票)、高橋翔氏が2.4%(1万7159票)、金山屯氏が1.4%(1万259票)。3氏はいずれも供託金没収点(有効投票総数の10分の1、7万1342.9票)を下回った。

 得票率歴代1位は、2人が立候補した1992(平成4)年の知事選で再選した佐藤栄佐久氏の91.7%。

 双葉郡8町村「低調」 双葉、浪江、大熊30%台

 【投票率】投票率は過去2番目に低い45.04%にとどまった。59市町村のうち27市町村で前回2014(平成26)年の知事選から上昇したが、震災や原発事故で大きな被害を受けた双葉郡は全8町村で低下した。

 特に帰還困難区域が広範囲に残る双葉、浪江、大熊の3町は30%台に低迷した。このほか、郡山、いわき両市も40%を割り込んだ。

 各候補者が選挙期間中、都市部を中心に遊説を展開した影響からか、13市のうち8市で前回より上昇した。

 上昇幅は湯川村の6.13ポイントが最も高かった。平田村の4.65ポイント、古殿町の3.38ポイント、玉川村の3.22ポイントと続き、石川郡5町村は全て前回を上回った。

 低下幅は双葉町の10.48ポイント、浪江町の5.28ポイント、新地町の5.18ポイントの順で大きかった。

 期日前投票者数は28万1175人で前回から7万9384人増え、知事選では過去最多を更新。全投票者の39.02%を占めた。大型ショッピングモールへの期日前投票所の設置などが要因とみられる。