混戦...各陣営しのぎ削る 福島、白河、本宮3市議選・終盤情勢

 

 任期満了に伴う福島、白河、本宮の3市議選は、投開票日の9日まであと2日に迫った。各市議選とも混戦模様で、各陣営がしのぎを削っている。

 現職票切り崩し警戒 福島市議選

 福島市議選(定数35)には2000年以降で最多となる現職33人、新人13人の計46人が立候補。知名度や人脈のある有力な新人が出馬し、現職は票の切り崩しに警戒を強める。

 投票率は過去最低だった前回の41.36%を上回るとの見方が強く、当選ラインは37人が立候補した前回と同じ1500票台と見込む陣営が多い。ただ44人で争った前々回の当選ラインは1800票台で、投票率次第で上昇の可能性もある。
 期日前投票者数は3~5日の3日間で1万2191人となり、前回同時期を1830人上回った。前回は11票差で当落が分かれただけに、今回も浮動票の獲得が鍵を握る。

 浮動票取り込み焦点 白河市議選

 白河市議選(定数24)は現職22人、元職2人、新人6人の計30人で議席を争う。各陣営は地盤や組織票を固めつつ、新たな票の掘り起こしに奔走している。

 候補者の地区別の内訳は合併前の旧白河市内が21人、大信、東、表郷が各3人。現職の地盤に元職と新人が食い込んでいる地域があることから、票の動きを読み切れない陣営が多い。いかに有権者の関心を高め、浮動票を取り込めるかが焦点となる。

 投票率について各陣営とも前回の59.27%と同水準か下回ると見込む。各陣営は、新人候補が多く票が割れる可能性があるとみて、当選ラインを600~700票台と想定している。

 子育て世代へ浸透が鍵 本宮市議選

 本宮市議選(定数20)は現職16人、元職1人、新人6人の計23人が立候補。8年ぶりとなった選挙戦は、各陣営とも浸透に躍起だ。

 各陣営は後援会や支持団体を中心に地盤固めに奔走する一方、ある現職陣営は「移住してきた子育て世帯など『若者浮動票』を獲得できるか」がポイントとみる。交流サイト(SNS)で情報を発信する陣営もあり、若年層、浮動票の取り込みが鍵を握りそうだ。

 2015年の投票率は62.24%で、今回は各陣営とも投票率を60%前後、当選ラインを300~500票と想定する。「職場や普段の生活で選挙の話題が出る」と40代の自営業男性。市民の関心は高まりつつある。