本宮市議選【戦いの跡】上位5人中4人が新人、議会刷新の声反映

 

 9日に投開票された本宮市議選では、少子高齢化や産業振興対策などを訴えた新議員20人が決まった。8年ぶりの選挙戦となったが、投票率は55・83%で、選挙戦となった2015年の前々回を6・41ポイント下回った。投票率は07年の市町村合併以降、最低を更新。市民の市議会に対する関心の低さが浮き彫りになった。

 当選者は現職15人と新人5人。トップ当選は公明現職の川名順子氏で1691票を獲得した。川名氏は8年前の選挙戦もトップ当選を果たしており、8年前より227票増やした。当選者の上位5人は新人4人が食い込み、議会刷新を求める有権者の声が反映されたとも受け取ることができる。議員の平均年齢は改選前の66・4歳から63・3歳となり、若返りも図られた。女性当選者も改選前の1人から2人に増えた。今後、「新しい風」が議会運営に与える影響が注目される。

 投票率が50%を超えたのは、全14カ所の投票所で白沢地区の3カ所にとどまった。選挙期間中、市内各地で多くの「投票のお願い」を耳にしたが、有権者からは「政策が聞こえてこない。市民に近く、分かりやすい市政であってほしい」という声を聞いた。少子高齢化対策や物価高、新型コロナウイルス感染症で疲弊した地域経済の再生など課題は山積している。市議会は市長と市政運営を担う役割を持つ。市民の代弁者として、新議員は課題解決に尽力する姿勢を示してほしい。(本宮支局・斎藤優樹)