「白河焼」カフェオープン 南湖公園、テラスで和のスイーツ

 
オープンテラス席でスイーツを味わう来店客=白河市

 白河市で117年続く老舗和菓子店「白河菓匠大黒屋」は13日、同市の南湖公園内にカフェ「南湖茶寮」をオープンさせた。白河藩主松平定信が築造した日本最古とされる公園に、白河の魅力を満喫できる憩いのスポットが誕生した。

 カフェでは和菓子をはじめ、市内の農園産のイチゴを使ったロールケーキや、福島大の学生が開発した西郷村産大豆の豆乳ドーナツなどが味わえる。店内には物販コーナーもあり、大黒屋の銘菓を販売している。

 こだわりはスイーツだけではない。定信ゆかりの品で、生産がいったん途絶えた焼き物「白河焼」を復活させ、食器に使っている。

 初日は午前の時点で100人以上が足を運んだ。来店客は店内やオープンテラスから満開のサクラの景色を眺めながら、スイーツを味わった。郡山市から訪れたフリーランスの竹内綾恵美(あけみ)さん(49)は「とてもおいしかった。南湖公園で食べる和のスイーツはインバウンド(訪日客)に人気が出そう」と笑みを浮かべた。

 大黒屋の古川雅裕社長(62)は「海外を含めて多くの人がカフェを訪れ、南湖公園や白河の良さを知ってもらえれば」と話した。