北塩原村長に現職・小椋敏一氏 新人2人を破り3選果たす

 
3選を果たし花束を掲げて喜ぶ小椋氏(左)と妻美恵子さん

 任期満了に伴う北塩原村長選は28日投票が行われ、即日開票の結果、現職の小椋敏一氏(68)=無所属=が、新人で前村議の遠藤和夫氏(61)=同、新人で会社役員の伊関明子氏(61)=同=を破り、3選を果たした。

 小椋氏は、2期8年の実績を掲げ、村民協働の村づくり、東日本大震災・原発事故からの復興などを訴えた。今回の選挙戦は、村の第三セクター元職員の着服を巡り、小椋氏が返済資金の一部を貸し付けていた問題などに対する有権者の判断が注目されたが、小椋村政の継続を望む声が勝る結果となった。

 投票率は、選挙戦となった8年前を9.73ポイント下回り80.67%だった。当日有権者数は2462人(男性1229人、女性1233人)。今回の同村長選は、県内の首長選で初めて「18歳選挙権」が適用された。18、19歳の当日有権者数は43人。投票者数は19人だった。

 小椋氏、実績訴え手堅く集票

 28日投票が行われた北塩原村長選で3選を果たした現職の小椋敏一氏(68)は、村政刷新を強く訴えたいずれも新人で前村議の遠藤和夫氏(61)、会社役員の伊関明子氏(61)に追われる中で勝利をつかんだ。

 小椋氏は今春、いち早く出馬を表明。一時、無投票のムードもあったが、村の第三セクター元職員の着服と、小椋氏が元職員に返済資金を貸し付けていた問題が発覚。全容解明のため村議会が設置した百条委が何も結論付けられぬまま解散したことを受け、伊関氏、遠藤氏が村政刷新の立場で相次いで出馬を表明した。

 2氏が村長の責任追及を訴える中、小椋氏は、村に必要なのは自分だと実績を訴え続けた。村内4地区の後援会が危機感を共有、手堅く票をまとめた。

 遠藤氏、伊関氏は、小椋氏への批判票の取り込みを狙い独自の選挙戦を展開したが、及ばなかった。

◇北塩原村長選開票結果(選管最終)
当1,069 小椋 敏一 68 無現
   723 遠藤 和夫 61 無新
   175 伊関 明子 61 無新