重要視する課題、4候補とも子育て 福島市長選候補者アンケート

 

 19日投開票の福島市長選は中盤戦に入り、いずれも無所属で、再選を目指す現職の小林香候補(58)、新人で幼児園長の法井太閤候補(72)、前復興庁福島復興局長の木幡浩候補(57)、元県議の桜田葉子候補(60)の4候補による舌戦が激しさを増す。

 福島民友新聞社は各候補を対象にしたアンケートを行い、「市政運営の基本方針」「市の将来像」などを聞いた。このうち「重要視する市政の課題」に関する問いでは、4候補者とも子育てを挙げ、子育て環境の整備を重視する考えを示した。

 市の今春の待機児童数は223人と県内で最多となり、子育て環境整備に対する市民の関心は高い。将来的な人口減への対応などからも各候補は子育て支援を重視し、小林候補は「子育て支援の優先」、法井候補は「子育て支援金給付」、木幡候補は「待機児童解消」、桜田候補は「保育施設増設と保育士確保」などに取り組む考えだ。

 また、子育てのほかに重視する市政の課題として小林候補は「震災復興」、法井候補は「医療対策」、木幡候補は「地域経済活性化」、桜田候補は「高齢者対策」などを挙げた。

 ◆復興の進行度、評価分かれる

 震災、原発事故から6年8カ月が経過する中、どの程度復興が進んだかを聞いた「市の復興の進み具合(100点満点)」に関する質問では、小林候補が「75点」、木幡候補が「40点」、桜田候補が「50点」で、法井候補は「点数はつけられない」とした。

 小林候補は、除染や復興への筋道が付きつつあることを理由に挙げ、木幡候補は待機児童問題や耐震化が遅れている状況にあること、桜田氏は風評被害や観光復興の遅れなどから小林候補よりも低い点数となった。

 法井候補は原発事故の影響が分かっていないとし「点数化できない」とした。