自民党は現職・内堀氏支援へ 福島県知事選、党内手続き本格化

 

 任期満了に伴い今秋予定される知事選で、自民党県連は16日、現職の内堀雅雄氏(53)の再選出馬を強く意識した特別決議案を4月の県連大会に提案する方針を決めた。県連は党内手続きを重視した上で、知事選の対応を最終決定する。内堀氏は進退を明らかにしていないが、再選出馬を表明した場合、県議会最大会派が内堀氏の支援に回る可能性が高まった。

 自民県連が福島市で16日開いた総務会で決議案を了承した。総務会は非公開。関係者によると、決議案では支援する立候補予定者名を明記せず、本県の復興を進める上で最適任者を擁立するという内容にとどめる。しかし、知事就任から3年4カ月が経過した内堀県政の復興施策を評価する文言を盛り込むなど、内堀氏の再選出馬を強く意識した決議となる見通しだ。

 知事選を巡っては今後、他党や各種団体の動きが活発化する見込み。「県政与党」を標榜(ひょうぼう)する民進党県連は「3者協」を組む社民党県連、連合福島との協議を前提に、内堀氏出馬に向けた手続きを急ぐとみられる。また県内の一部首長が内堀氏支援の動きを水面下で進めており、本人が態度を留保する中でも知事選を巡る動きは加速しそうだ。

 共産党県委員会は2月、国内原発ゼロ政策の推進や被災者支援の取り組みが県政に不足しているとして、独自候補の擁立を目指す方針を固めた。ただ同委員会や県労連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」で協議した上で擁立を目指す考えで、可否については流動的な面がある。

 「投票日」10月か11月中

 知事選は公選法で満了日前30日以内の実施が定められている。期間は17日。「10月4日告示―同21日投票」「10月11日告示―同28日投票」「10月18日告示―11月4日投票」のいずれかの日程で行われる公算が大きい。