構図不透明...内堀氏のみ出馬表明 福島県知事選告示まで1カ月

 

 10月28日投開票の知事選は、同11日の告示まで1カ月となった。これまでに再選を目指す現職の内堀雅雄氏(54)が立候補を表明したが、他に立候補表明はなく、依然として選挙戦の構図は不透明なままだ。共産党県委員会や県労連などで構成する「みんなで新しい県政をつくる会」が候補者擁立に向けて人選を進めているが、候補者決定には至っていない。

 内堀氏は告示までは知事としての公務を優先する考えを強調。10日の定例会見でも公約の発表時期について、「9月県議会でも予算案や条例改正案を提案している。こうした仕事をしっかりと進め、その上でしかるべき時に(公約を)示したい」と話すにとどめた。一方、内堀氏の連合後援会を中心に選対構築の動きは水面下で加速する。県内主要団体の支援を受ける中、選対本部長には大橋信夫JA福島五連会長が就く方向で調整が進む。

 共産を除く各党は内堀氏の支援に向けた対応、協議を続けている。各党の県議らは超党派で内堀氏を支援する組織を今月下旬にも設立する見通し。また、事務所については10月初旬に福島市に開設される予定で、選対の陣容についても最終調整に入った。

 みんなで新しい県政をつくる会は、知事選に向けた政策や候補者について県民、支持者の意見を反映させる場として対話集会を県内各地で開いており、意見の集約を進める。ただ、具体的な候補者は未定で、構成団体外部、または内部を含めて人選を急ぐ。