当選ライン2500票程度か...浮動票が鍵 国見町長選・終盤の情勢

 

 任期満了に伴う国見町長選は8日の投開票に向け終盤戦に入った。届け出順にいずれも無所属新人で元町議の佐藤孝候補(65)、前町総務課長の引地真候補(60)、元町議の松浦和子候補(71)、会社経営の高橋翔候補(32)の4人が、復興創生期間後の振興策などを争点にしのぎを削っている。

 佐藤候補は、高齢者施設の誘致など福祉政策の充実や学校給食費の段階的減少などを訴え、地盤を固めつつ票の上積みを狙う。

 引地候補は、町職員としての実績と行政手腕をアピール。医療の充実や合併に頼らない町の持続について呼び掛け、支持拡大を図る。

 松浦候補は、女性目線の町政運営を柱に、町長報酬カットや民間力を生かした振興策を強調。若者層や女性票の取り込みを目指す。

 高橋候補は、宇宙産業の誘致やIT技術導入の推進など長期的な視野での振興策を提案。インターネット上から支持を求めている。

 町長選は12年ぶり。各陣営は投票率について、前回の79.22%と同程度か、やや上回ると想定。当選ラインを2500票程度とみている。有権者の半数以上を占める大票田の藤田地区の浮動票獲得が大きく勝敗を左右しそうだ。