69人立候補準備 福島県議選告示まで3カ月 各政党、擁立急ぐ

 

 任期満了に伴い11月に行われる県議選の告示まで、2日で3カ月となった。県内19選挙区では現職、新人らの立候補表明や各政党による候補者擁立が進み、選挙戦の大枠が徐々に固まってきた。1日現在、定数58に対して69人が立候補を予定しており、少なくとも8選挙区で選挙戦となる見通しだ。一方で候補者の調整は続いており、選挙戦となる選挙区が増える可能性もある。告示日が刻一刻と迫る中、各党とも準備を急ぐ。

 最大会派の自民党は現職29人、新人3人を公認し、新人2人の推薦を決めた。空白区の石川郡で公認候補、現職が引退を表明している二本松市と南会津郡でも後任として推薦候補を擁立するなど、単独過半数の現有31議席からのさらなる拡大を狙う。

 立憲民主党は現職8人、新人5人を公認。党所属議員らが所属する第2会派の県民連合では、無所属の現職7人が立候補を予定し、会派の枠組みで新人3人が立候補を表明した。会派が持つ18議席からの上乗せを目指し、空白区での候補者擁立を進める。

 共産党は、現職5人に新人1人を加えた計6人を擁立。候補者がいない会津若松市でも候補者の擁立に向けた調整を続ける。

 公明党は福島、郡山、いわきの3市で現職4人全員の当選を目指す。市町村議選の応援や企業回りを通して党勢拡大を図る。

 日本維新の会はいわき市に1人を擁立、党勢拡大の足掛かりにしたい考えだ。福島、郡山、会津若松の各市でも擁立を模索する。

 れいわ新選組は、いわき市で新人1人を推薦している。現職のいないそのほかの政党は、現時点で擁立の動きは具体化していない。

 現時点で選挙戦となる可能性が高いのは、福島市、二本松市、須賀川市・岩瀬郡、石川郡、河沼郡、大沼郡、南会津郡、いわき市の各選挙区。いわき市は定数10に対し14人の立候補が見込まれている。県議選は11月2日告示、同12日投票で行われる。

 現職5人が引退表明

 現職は5人が今期限りでの引退を表明している。引退を表明したのは宗方保氏(75)=立民、須賀川市・岩瀬郡、県民連合、6期、遊佐久男氏(64)=自民、二本松市、3期、星公正氏(70)=自民、南会津郡、3期、紺野長人氏(68)=立民、福島市、県民連合、3期、円谷健市氏(69)=立民、石川郡、県民連合、3期。