鮫川村長に新人・宗田雅之氏 初当選、現職・関根氏に106票差

 
初当選を飾り支援者と万歳する宗田氏(中央)。左は妻純子さん

 任期満了に伴う鮫川村長選は27日、投票が行われ、即日開票の結果、新人で元村議会議長の宗田雅之氏(71)が1189票を獲得し、現職の関根政雄氏(67)=1期=に106票差をつけて初当選を飾った。任期は31日から4年。

 宗田氏は、学校給食費の無償化などの子育て支援や高齢者の長寿化を通した人口減少対策、公園整備など村中心地の活性化などを訴え、支持を広げた。

 投票率は87.99%で、2019年の前回を0.84ポイント上回った。

 当日有権者数は2606人(男性1339人、女性1267人)。当選証書付与式は28日午前10時半から、村役場で行われる。

◇鮫川村長選開票結果(選管最終、敬称略)
当1,189 宗田 雅之 71 無新
 1,083 関根 政雄 67 無現

 教育環境充実に支持

 【戦いの跡】現職と新人の一騎打ちとなった鮫川村長選。有権者は、新人の宗田雅之氏(71)を新たな村のリーダーに選んだ。

 宗田氏は「人口減などの課題を解決し、村の現状を変えたい」と7月末に出馬を表明。選挙戦まで1カ月を切った中での出馬だったが、村内7地区に設置した後援会組織をフル活用し、支持を訴えた。教育環境を充実させることで子育て世代を呼び込む人口増加策を提示。高齢者向けの集合住宅の設立なども訴え、幅広い層の票を取り込んだ。

 現職の関根政雄氏(67)は、5月に出馬を表明。動画投稿サイト「ユーチューブ」なども活用し、小中学校一体の義務教育学校を核とした複合施設の整備などを主張したが、及ばなかった。

 村は人口減少や少子高齢化などの多くの課題を抱えている。農業や畜産業など、山間部に位置する村ならではの利点を生かし村の将来像を示すことができるか、宗田氏の手腕が問われる。(棚倉支局・伊藤大樹)