福島県議選、あす投票 10選挙区に54人、各党追い込み

 

 任期満了に伴う県議選は12日、投票が行われ、即日開票される。全19選挙区(定数58)のうち、選挙戦に入った10選挙区計54人の候補者は、無投票となった9選挙区(17議席)を除き、残された41議席を目指して有権者への訴えを一層強めている。立候補者数が過去最少となり、多くの選挙区が少数激戦の様相を呈す中、議席増や獲得を目指す各党は最終盤の追い込みに必死だ。

 選挙戦となっているのは福島市、二本松市、郡山市、須賀川市・岩瀬郡、石川郡、会津若松市、河沼郡、大沼郡、南会津郡、いわき市の10選挙区。定数10に最多の13人が立候補したいわき市、現職10人に新人2人が挑む郡山市以外は、いずれも定数を1人上回る候補者同士の論戦が熱を帯びる。選挙終盤を迎えて戦いは激しさを増しており、各党は激戦区に党幹部を投入するなど票の上積みに躍起だ。

 自民は重点5選挙区などに国会議員や無投票当選の県議らが連日入り、総力戦を敷く。10日は西村康稔経済産業相が石川郡と二本松市で街頭演説に臨み、小渕優子党選対委員長が河沼郡に入った。公認、推薦候補33人の当選で単独過半数の現有31議席の伸長を狙う。

 立憲民主も終盤に向けて重点地区に泉健太代表ら党幹部を投入した。県議会第2会派「県民連合」の勢力拡大を目指し、現新計13人の全員当選へ攻勢を仕掛ける。今期で引退する県議や無投票で当選を決めた県議も各選挙区に応援に駆け付け、支持拡大を訴えている。

 現新6人を擁立し、1人が無投票当選した共産は交渉会派(5議席以上)の維持に向け物価高騰から暮らしを守る必要性を訴え、支持の拡大を図る。

 公明は最重点区のいわき市を筆頭に山口那津男代表ら幹部が応援に入り、組織票固めを徹底。防災などを訴え、福島、郡山両市選挙区を含む4議席を守る。

 日本維新の会はいわき市に擁立した元職の議席奪取に注力する。県内での党勢拡大に向けて党本部役員が応援に入り、改革の必要性を訴えている。

立候補者▽党派の略称 自=自民党、立=立憲民主党、共=共産党、公=公明党、維=日本維新の会、れ=れいわ新選組、諸=諸派、無=無所属。四角の枠囲いは推薦