自民、過半数守れるか 県民連合、議席増狙う 福島県議選12日投票

 

 任期満了に伴う福島県議選は12日、選挙戦となった10選挙区(24市町村)で投票が行われ、即日開票される。今後の議会運営を見据えた場合、現有31議席の県議会最大会派・自民が引き続き単独過半数を維持できるか、立憲民主と無所属でつくる第2会派「県民連合」が現有18議席からさらに伸ばせるかが焦点となる。

 発生から12年が経過した東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、県議選は4回目。各候補は第2期復興・創生期間の折り返しを踏まえた復興施策のほか、急速に進む人口減少対策や地域活性化策、物価高騰への対応など県政の幅広い課題の解決に向けた政策を有権者に訴えた。9月の記録的豪雨によって甚大な被害があったいわき市では、防災対策も大きな争点となった。

 10選挙区のうち、四つの1人区は、いずれも与野党対決が色濃い一騎打ちとなった。会津の3選挙区は、20年ぶりに選挙戦となった大沼郡、12年ぶりとなった河沼郡で自民現職に立民の新人が挑む構図となり、南会津郡は自民推薦と連合福島などの支援を受ける両新人が終盤までしのぎを削った。石川郡は自民公認と、今期で引退する立民現職の後継として無所属で立候補した新人同士が争い、票田の石川町を軸に白熱の選挙戦を繰り広げた。1人区の勝敗は地域の勢力図を塗り替えるだけに、注目が集まりそうだ。

 都市部を含むほかの選挙区も激戦が続いた。いずれも定数を1上回る立候補者が論戦を繰り広げた福島市、二本松市、須賀川市・岩瀬郡、会津若松市の各選挙区のほか、定数10に最多の13人が立候補したいわき市では終盤、当落線上の各候補による議席を懸けた戦いが激しさを増した。郡山市も現職と新人の戦いが熱を帯びた。

 右肩下がりの状況が続く投票率も焦点になりそうだ。前回は41.68%で過去最低を更新しており、県や市町村選管は選挙期間中、投票率向上のため各地で啓発を続けてきた。ただ、各陣営からは「盛り上がりに欠ける」との声も出ており、有権者の動向が注目されそうだ。

 0時までに確定か

 開票は、福島市など一部を除き午後8時から始まる。13日午前0時までには全ての選挙区で当選者計41人が確定する見通しだ。