矢吹町長に蛭田泰昭氏再選 新人の元兵庫県議に4643票差

 
再選を決めて万歳する蛭田氏。左は妻律子さん

 任期満了に伴う矢吹町長選は24日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の蛭田泰昭氏(65)=無所属、1期=が5243票を獲得し、新人で元兵庫県議の会社役員小西彦治氏(52)=無所属=に4643票差をつけて再選を果たした。任期は来年1月11日から4年。

 蛭田氏はデジタル技術を生かしたまちづくりや人口減少、少子高齢化対策の拡充などを訴え、支持を得た。

 投票率は42・37%で、過去最低だった2011年の52・96%を10・59ポイント下回った。当日有権者数は1万4127人(男性6998人、女性7129人)。当選証書付与式は25日、町文化センターで行われる。

◇矢吹町長選開票結果(選管最終、敬称略)
当5,243 蛭田 泰昭 65 無現
   600 小西 彦治 52 無新

 着実な行政運営評価

 【戦いの跡】再選を目指す現職に元兵庫県議の新人が挑んだ矢吹町長選。有権者は現職の蛭田泰昭氏の着実な行政運営を評価し、再び町政のかじ取りを託した。

 蛭田氏は6月議会で再選出馬を表明。町内で対抗馬を擁立する動きは表面化せず、告示直前まで無投票が濃厚だったが、元兵庫県議の小西彦治氏が立候補し、一転して選挙戦に入った。

 蛭田氏は、1期4年の実績をアピールし、町内をくまなく遊説。子育て支援や高齢者福祉の充実、交通インフラの整備などを打ち出し、幅広く支持を集めた。

 小西氏は、若者や子育て世代への支援などを掲げたが、浸透しなかった。

 新人同士の一騎打ちだった前回と比べて選挙ムードは低調で、投票率が初めて5割を割った。町政では国が進める阿武隈川の遊水地整備計画や国道4号の4車線化に伴うまちづくりなどの課題に直面する。解決に向け軌道に乗せられるか、蛭田氏の手腕が試される。(白河支社・小山璃子)