悩む夫婦に頼れる「先輩」 しゅふコミ、郡山に専門店オープンへ
子育てに奮闘するママとパパを支えたい―。主婦の力を生かした活動を続ける子育て支援団体「しゅふコミ」は4月、郡山市に「しゅふコミ子育て専門店(仮称)」をオープンする。主婦たちが子育て用品の販売を通して妊娠中の夫婦とつながり、子育ての問題を一緒に解決する居場所づくりを目指す。
開店のきっかけとなったのは、昨年5~11月にほぼ月1回、同市で妊娠中の夫婦を対象に開いた「にんぷカフェ」だった。保育士などの資格を持つメンバーが、夫婦の家事分担や、赤ちゃんとの接し方を伝えたイベントだ。
最終回となった11月、参加した夫婦が生後4カ月の赤ちゃんを抱いて訪れた。女性は出産後に産後うつになりかけたが、カフェで教わったことを夫婦で実践するなどして立ち直ったという。夫は「妊娠中に夫婦で話を聞けたのはすごく良かった。もし聞いていなかったら、うまく気にしてあげられなかった」と語った。
「夫婦で一緒にゆっくり過ごし、相談もできる場所に、妊娠中に訪れることがとても大事だ」。しゅふコミ代表の横尾恵美さん(40)はそう痛感したという。にんぷカフェでは、参加した夫婦から子育て用品をどう選べばいいかという相談も多く寄せられたため、おすすめの子育て用品の販売を通じて夫婦とつながりを持てる店をオープンすることにした。
店は郡山市桑野にオープンする予定。育児経験者や保育士などの資格を持つメンバーが常駐し、授乳服や子育て用品を販売。適切な使い方も伝授する。交流スペースも設け、対面だけでなくオンラインでも相談を受けられるようにする。また、託児付きで利用できる整体やエステの施術スペースを設けるほか、妊娠期間中の交流イベントなども計画している。
横尾さんは「私たちがモデルケースとなり、いろいろな地域に同じような支援拠点ができればいい」と笑顔で語った。
しゅふコミは今月、クラウドファンディングを始め店の運営費などを募る。詳細は今後、しゅふコミのホームページに掲載する。(緑川沙智)
- 福島市、子育てアプリ「えがお」機能拡充 妊娠届提出や健診予約
- 【子育て応援隊】身近な危険、改めて確認 子どもの交通事故防止
- 昨年から45カ所増、子どもの居場所拡大 町村部の担い手不足が課題
- 【子育て応援隊】絵本おゆずり会で集まった浄財を寄付
- 福島県内事業所、男性「育休取得」36% 県調査、前年比1.8倍
- 妊婦と未就学児を連れた家族が対象「子育て応援駐車場」導入へ
- 平田に子育て支援拠点開所 気軽に相談できる環境を整備
- 富岡に児童クラブ施設 子どもたち見学、4月8日から利用開始
- 川俣役場内にこども家庭センター設置 各家庭への支援体制充実へ
- いわき・内郷に子育て支援センター開所 併設する保育所と連携