本県のごみ排出量、7年ぶりワースト リサイクル率も低調

 

 環境省は19日、2022年度の一般廃棄物処理実態調査結果を発表した。県民1人が排出した1日当たりのごみの量は1021グラム(前年度比8グラム減)で、富山県に並んで全国ワーストだった。本県は21年度まで3年連続の全国ワースト2位で、7年ぶりに最下位に沈んだ。県と市町村は住民や事業者の意識啓発を強化するが、依然として十分浸透していないのが実情だ。

 調査結果によると、1人1日当たりのごみ排出量とリサイクル率の推移は【グラフ】の通り。22年度の排出量の全国平均は880グラム(同10グラム減)で、本県は16%(141グラム)上回った。全国最上位の京都府は770グラムだった。

 市町村別では国見が1382グラムで最も多く、磐梯1318グラム、川俣1295グラムと続いた。市では相馬1190グラム、伊達1189グラム、郡山1165グラムの順で多かった。今回の調査結果は21年2月と22年3月の本県沖地震で出た片付けごみを含み、排出量に影響した可能性がある。

 本県は東日本大震災前は全国平均で推移していたが震災後に急増。以降は高止まりが続き、12~15年度は全国最下位、その後もワースト3位以内で推移する。

 資源化や再生利用された割合を示すリサイクル率は12.8%(前年度比0.5ポイント減)で2年連続全国ワースト2位。全国平均19.6%とは6.8ポイントの開きがある。トップの鳥取県は28.3%だった。

 県は22年1月に策定した廃棄物処理計画で、26年度の排出量を923グラム以下、リサイクル率は16%以上を目指すとした。しかし両指標はほぼ横ばいで推移し、達成の兆しが見えない。

 県は「懸命に対策を進める中、今回の結果は非常に残念。本県は生ごみの割合が全国平均より高く、一層力を入れて取り組む」(一般廃棄物課)としている。