浪江に大人の「語り場」 名刺交換、お酒禁止...みんな仲良く

 
浪江町に開場した「ナミエのスナバ」

 浪江町のJR浪江駅東駐車場のコワーキングスペース「ナミエシンカ」に、多種多様な人々が気軽に集まることができるコミュニティースペース「ナミエのスナバ」が開場した。町に帰還した町民をはじめ、福島国際研究教育機構(エフレイ)や進出企業の関係者など新しい住民らが交流し、時には、浪江での生活が楽しくなるようなプロジェクトを一緒に始めたりできるような場を目指す。

 企画したのは浪江町に移住した千頭(ちかみ)数也さん(36)。「浪江には元の町民はもちろん、多彩な背景やタレントを持つ人々が集まり始めた。そんな人々が気軽に集まって、真剣に遊びやプロジェクトを考えて、一緒につくって、もっと楽しい町にしたい」と思いを語る。子どもが遊ぶ砂場のように、大人も自由な発想を形にする場にしようと願い名付けた。

 スナバの開設時間は毎週木、金曜日の夜のみ。三つのルールがあり、名刺交換禁止、お酒ダメ絶対、みんな仲良く―。自身は大の酒好きという千頭さんだが「お酒が飲めなくても、肩書は横に置いて、仕事帰りに立ち寄れるような夜の居場所をつくりたかった」

 19日、現地でオープニングイベントが開かれた。約20人の町民らが集まり、手始めにトランプゲーム「大富豪」で交流した。

 千頭さんは近く、町内の権現堂城跡を観光地化する企画を始動したいと考えている。活動状況や休みの日の案内は、ナミエのスナバのLINEアカウントで発信している。