「参院選」公示 福島選挙区に3人立候補、自民現職と野党激突

 
福島選挙区立候補者(右から届け出順)森雅子氏、水野さち子氏、田山雅仁氏

 令和改元後、初の国政選挙となる第25回参院選が4日、公示された。福島選挙区(改選数1)には自民党現職で元少子化担当相の森雅子氏(54)、無所属新人で元県議の水野さち子氏(57)、諸派新人で会社社長の田山雅仁氏(35)が立候補。女性候補による事実上の与野党対決の構図となり、安倍晋三首相による政権運営の評価、憲法改正と10月の消費税増税の是非、復興・創生期間後の復興施策などを主要な争点に論戦を繰り広げる。投開票は21日。

 森候補は、復興・創生期間が残り2年を切る中、復興庁の後継組織に担当大臣を置き、生活再建や風評払拭(ふっしょく)、新産業の育成などを進めると強調。元少子化担当相の経験を生かして仕事と子育てが両立できる社会の実現も訴えた。福島、郡山、会津若松、白河、いわき各市を遊説。福島、郡山両市では安倍首相と共に街頭に立ち、復興の加速化に向けた政権与党の政策の実行力を鮮明に打ち出した。

 水野候補は、老後資金2000万円問題に端を発した年金制度の検証、幼児教育・保育の無償化と並行した保育士の処遇改善、持続可能な農業に向けた所得補償制度の復活などを訴えた。第一声には「野党共闘」で連携する共産党県委員会や社民党県連、各党の仲介役となった市民団体も参加、対自公の結節点としての立場をアピールした。二本松、本宮、郡山、地元の会津若松の各市などを巡った。

 田山候補は第一声でテレビ放送を巡る政策を中心に訴えた。街頭演説は行わず、動画投稿サイト「ユーチューブ」やツイッターで支持を呼び掛けた。

 比例、本県関係は3人

 比例代表では、本県関係の政党候補として自民党現職で外務副大臣の佐藤正久氏(58)=福島市出身、公明党現職で元復興副大臣の若松謙維氏(63)=郡山市、日本維新の会現職の山口和之氏(63)=郡山市=の3人が立候補した。

 若松、山口両候補は選挙事務所を置く郡山市で、佐藤候補は東京都内でそれぞれ演説。街頭で復興などを巡って声を張り上げ、遊説をスタートさせた。