数学学習にうれしい品 「図形ふせん」商品化、郡山の高校生発案

 
小川さんの作品を基に商品化した「図形ふせん」

 郡山商高を今月卒業した小川結愛(ゆめ)さん(18)が、本年度の郡山市発明工夫展で企業賞を受賞した作品「図形ふせん」が商品化された。同賞を授与した石井電算印刷(郡山市)の協力で実現し、小川さんは「自分が作ったものをこのような形にしてもらえてうれしい」と喜びを語った。市によると、作品が商品化されたのは今回が初めて。

 小川さんは、数学を学習する際に正確な図形を描く手間を省き、教科書に直接書き込みたくない場合にも対応できるように三角形や円が描かれた付箋を考案。石井電算印刷は勉強に役立つ作品を実用化させたいと考え、昨年11月から小川さんと連携して改良を重ね、商品化にこぎ着けた。

 商品名は「図形ふせん」で3種類の付箋入り。付箋にはx軸やy軸、円などが描かれており、コンパスを使わずに定規1本で簡単にグラフや三角形などを描くことができる。

 小川さんは市役所で報告会に臨み「商品開発がどのように進められていくのかということや、その上で何が大切なのかを知ることができた」と振り返った。石井祐一社長は「勉強に役立てる作品に感動した。今後はシリーズ化させたい」と意欲を見せた。

 価格は1個350円(税別)。石井電算印刷のECサイトでも商品を取り扱っている。

240318topic70311.jpg商品化に取り組んだ小川さん(右)と石井社長