「流れ分かった」「政策が難しい」 只見高で模擬選挙

 
模擬選挙で1票を投じる生徒=只見町・只見高

 選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公選法の成立後、初めてとなる県選管の県内高校生を対象とした模擬選挙は9日、只見町の只見高で始まった。来年夏の参院選から投票が可能となる生徒たちは、将来を託す投票本番に備え、緊張した表情で投票に臨んだ。

 来年夏までに全員が18歳を迎える3年生39人が参加。知事候補役の福島大生4人による「福島県の復興と再生」を争点にした政見放送を視聴した。宇宙産業の集積や木質バイオマスの推進など各候補の訴えを聞いた後、生徒は実際に選挙で使われる投票箱に1票を投じた。

 生徒たちは「投票までの流れが分かり、来年の参院選では投票に行きたい」と口をそろえた。一方、投票先を決めた判断基準について、服部勇さん(18)は「自分の知識不足もあり、(候補役の)政策がなぜ必要なのかが分かりづらかった。めりはりのある話し方が印象的だった人を選んだ」と振り返った。島谷拓実さん(18)も「政策よりも勢いのある演説に引かれる。今の政治を理解することが大事だと思った」と話し、学校で政治や社会情勢を学ぶ機会の必要性を指摘した。

 県選管の模擬選挙は来年3月まで、只見高を含め県内13校で行われる。