福島4区...改定基準に該当 東京1区との格差「2.206倍」

 

 衆院選挙区画定審議会(区割り審)では「1票の格差」是正に向けた新たな区割り案を巡る議論が進んでいる。昨年12月22日の会合で市区町村の区域は原則として分割しない作成方針を決定。1月から具体的な境界変更の作業に入り、5月27日までに首相に区割り案を勧告することになる。

 県内では、会津が選挙区の福島4区が改定基準に該当している。2015年国勢調査確定値で27万6703人となった福島4区の人口が、人口最少県の最少選挙区の鳥取2区の28万3502人を下回っているためだ。総務省が発表した昨年9月2日現在の有権者数では、福島4区は23万3491人で全国最少となり、最多の東京1区(51万4974人)との「1票の格差」は2.206倍だった。

 区割り審が決定した作成方針に基づくと、福島4区は隣接する福島1区の福島市や2区の二本松市と郡山市、3区の岩瀬郡、西白河郡の一部を組み入れる方向で見直しが検討される。

 ただ市区町村の区域分割はしないことが原則のため、1、2区の人口の過半数を占める福島、郡山両市の組み入れは非現実的だ。このため中選挙区制時代に会津と同じ選挙区だった現福島3区の岩瀬郡、西白河郡からの組み入れを軸に検討が進むとみられる。