いわき市石炭・化石館ほるる、再オープン 福島県沖地震から復興

 
化石に触れる来場者=25日、いわき市石炭・化石館ほるる

 福島県沖を震源とする2022年3月の地震で被災し、休館していたいわき市石炭・化石館ほるるは25日、一部施設が約2年ぶりに再オープンした。初日から多くの来場者が訪れ、全国的にも珍しい石炭と化石に見入った。同館は工事が完了する今秋にも全施設で営業を再開する見通しだ。

 館内には常磐炭田の繁栄とともに発展した同市の炭鉱の歴史資料と、市内や世界で発掘された恐竜の化石など約500点が並ぶ。家族で訪れた同市の鈴木心葉(ことは)ちゃん(4)は「大好きなトリケラトプスの化石が見られてうれしい」と笑顔を見せた。鹿崎耕司副館長は「施設を再開できたことをうれしく思う。夜間イベントも開催しているので、休館前よりも多くの人に来てもらいたい」と来場を呼びかけた。

 同館はシンボルの「竪坑櫓(たてこうやぐら)」が地震で被害を受けた。解体工事のため22年5月から休館していたが、工事が進んだことから一部施設の再オープンにこぎ着けた。

 再開に合わせ、25日からプロジェクションマッピングを活用したクイズ形式の夜間イベントを開催している。観覧料は一般660円、中学・高校・大学生440円、小学生330円。夜間イベントは観覧料のほかに500円。開館時間は午前9時~午後5時(最終入館は同4時半)。夜間イベントは午後5時半~同7時半(最終入館は同7時)。問い合わせは同館(電話0246・42・3155)へ。