【いわき市長選・世論調査】重視する争点 「福祉、高齢化対策」87%

 

 福島民友新聞社が実施した世論調査では、震災と原発事故から6年半を迎える中で行われるいわき市長選で、争点として重視する問題(複数回答)について「福祉や高齢化対策」が87%、「地域医療の充実」が83%と上位に並び、有権者の関心が復興以上に市民生活に密着した課題解決へと移っていることを浮き彫りにした。

 「福祉や高齢化対策」が男女ともに85%超で最も多い。各候補者が総合磐城共立病院の在り方や高度医療による地域医療再生を主張している「地域医療の充実」についても男女ともに80%超だ。どちらの項目も年代別では60代が特に高く90%台で、10代を除く全年代が70%以上を占め、関心の高さを裏付けた。男女別ではどちらも女性が男性よりも5ポイントほど高い。

 6年5カ月が経過した震災と原発事故からの「復興支援」は20代が84%と高く、次いで60代が74%だった。一方、30代は56%で年代によって差が出た。職業別では、回答した全ての学生と農林水産業の8割が重視している。「避難者との共生」は46%で、給与所得者と専業主婦が30%台で、他の職業より低かった。

 「子育て・教育支援」は、20代が89%、30代が86%、40代が76%と高かった一方、70歳以上は60%にとどまった。「観光業の振興」「中心市街地のまちづくり」はともに48%で、ほかの項目と比べると低水準だった。