立民県連、幹事長に宮下氏 総務会長・高野氏、政調会長・三村氏

 

 立憲民主党県連は19日、福島市で常任幹事会を開き、県議選の結果を受けた役員人事で、幹事長に総務会長の宮下雅志氏(68)=会津若松市、当選5回=を選任した。ほかの三役には、総務会長に倫理委員長の高野光二氏(71)=南相馬市・飯舘村、当選4回、政調会長に政調副会長の三村博隆氏(53)=白河市・西白河郡、当選3回=が就いた。任期は来年春の党県連大会まで。

 県議選では現職の幹事長が落選、議席を改選前から一つ減らして10議席にとどまった。自民に逆風が吹く中、立民も現政権の批判票の受け皿とはなれず、既成政党に対する不信感が示された結果となった。県連は物価高やエネルギー価格の高騰など県民生活に直結する課題について独自の対策を打ち出しながら、県政与党として存在感を発揮し、党勢を浮揚させたい考え。

 会合は冒頭を除いて非公開。会合後に報道陣の取材に応じた宮下氏は次期衆院選について、候補者が未定の新4区でも県連独自で候補者の擁立を目指す考えを維持するとし、次期衆院選や参院選の必勝へ「党の立ち位置、政治理念をしっかりと伝えることが大切」と強調。移動政調会などを通して県民との対話の機会を充実させる考えを示した。

 次期県議選、全区擁立へ

 福島市で19日に開かれた立憲民主党県連の常任幹事会では、県議選の総括も行われた。議席を一つ減らした一方で、新人が1人区の河沼郡で自民現職を破ったほか、福島市と須賀川市・岩瀬郡ではトップ当選した。こうした結果を踏まえ、次期県議選では全ての選挙区で候補者擁立を目指すとする考えが盛り込まれた。

 金子恵美代表は冒頭のあいさつで、岸田内閣の支持率低迷に触れ「支援の輪を広げるいい機会だったが、十分に生かせなかった」と反省の言葉を並べた上で「ここで戦いは終わらない」とも強調。新体制での党勢拡大を期した。

 今回の県議選では、国会議員をはじめ、今期で引退した県議や、無投票で当選した県議らが各選挙区で支持を訴えるなど組織戦を展開した。新たに幹事長に就任した宮下雅志氏は「今後につながる選挙にはなった」と評価した。

 福島市で19日に開かれた立憲民主党県連の常任幹事会で、県連の三役に就いた宮下雅志氏、高野光二氏、三村博隆氏に抱負などを聞いた。