双葉町商工会が帰還 地域振興、経済再生を後押し
双葉町商工会は7日、東京電力福島第1原発事故に伴い避難先のいわき市に置いていた事務所を町内に移転させた。双葉町産業交流センター405号室に双葉事務所を開き、東日本大震災から約13年ぶりに事務所機能が町に帰還した。
県商工会連合会によると、県内88商工会のうち、震災と原発事故の影響で避難した商工会が地元に戻るのは今回で最後となった。
午前11時、岩本久人会長(66)が訪れ、いわき市から通勤する全職員5人を激励した。岩本会長は「地元の会員事業者を中心に、新たに進出した企業と一緒に地域振興と経済活性化を後押ししたい」と述べた。
同商工会によると、震災当時の会員数は179件で、今年3月末時点で116件。このうち町内で事業再開したのは約20件で、大半はいわき市が事業拠点となっているのが現状だ。
同商工会は現在、町内で新しい商工会館の建設に向け、検討委員会を中心に議論を進めている。2026年度にもJR双葉駅の駅東エリアに新しい会館を整備、開館させる方針。双葉事務所は新会館整備までの仮事務所の位置付けで、町内外の会員の事業支援を続ける。
同商工会は震災前まで、双葉町コミュニティーセンター内にあった。震災後は二本松市に避難した後、14年7月からいわき市に事務所を置いていた。
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