不屈の安積、九回一気6点 2年生4番の一振り、劇的逆転呼び込む

 
【白河―安積】9回表安積無死満塁、走者一掃の適時三塁打を放ち、ガッツポーズする金山=あづま球場

◇全国高校野球選手権福島大会・第7日(16日・あづま球場ほか8試合)

 安 積 9―6 白 河

 芯で捉えた打球音が響いたその次の瞬間、球場に大きな歓声が巻き起こった。1点差に迫った九回表無死満塁。安積の金山荒太(2年)が放った打球は右翼手の頭を越え、3人の走者が一気に生還。「4番なので一人でも多くかえす」。その一心でバットを振り抜き、劇的な逆転勝利の立役者となった。

 八回を終え、3点を追いかける展開。それでも安積ナインは誰一人諦めていなかった。金山は九回、「自分に回してくれる」と仲間を信じて自分の打席を待った。4連打と四球で1点差となり、金山の打席。直球を狙っていて左投手のスライダーに体勢を崩されたが、体が反応した。安積高入学以来「経験がない」という最終回の大逆転勝利を呼び込んだ。

 影山高見監督は金山の勝負強さに脱帽しつつ、「投手も野手も、あの場面までよくつないでくれた」と選手みんなを褒めたたえた。

 2年生の金山にとっては先輩と挑む最後の夏。「3年生全員が特別な存在」。普段の練習の時から、3年生の声かけやサポートに支えられたという。
 先輩と一日でも長い夏を―。主軸として先輩に勝利を届け続ける。(南哲哉)

【7月16日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第7日

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