青木5位、五輪逃す 男子カヌー、4年後メダルへ「ぶれない」

 
【男子カヤックシングル1000メートル決勝】3分52秒531で5位となり、パリ五輪出場を逃した青木瑞樹(自衛隊体育学校)=東京・海の森水上競技場

 カヌー・スプリントのパリ五輪予選を兼ねたアジア選手権最終日は21日、東京・海の森水上競技場で行われ、男子カヤックシングル1000メートル決勝で青木瑞樹(21)=自衛隊体育学校、安達高卒=は3分52秒531で5位に終わり、2位以内に与えられる五輪出場枠を逃した。青木は「これが今の実力。五輪は簡単に行ける場所じゃないと思った」と現実を受け止めるように言葉を絞り出した。

 初の五輪出場はアジアの壁に阻まれた。持久力が武器の青木は、後半で勝負を懸ける算段だった。しかし、レース中盤で抜け出したこの日トップのウズベキスタンの選手に対して、最後まで差を詰めることができず、1位と約5秒差、2位にも約3秒差をつけられる結果となった。

 「ペース配分として、もっと前半に力を出しておけば良かった。自分が思っていた以上に相手が速かったし、アジアの国も強くなっていると感じた」。レース後、ほかの選手がカヌー置き場に戻る中、海上にぼうぜんと残った青木の姿が、ショックの大きさを物語っていた。

 それでも、伸び盛りの21歳にとってこの敗戦は貴重な財産となるはずだ。これまでも目標は「(4年後の)ロサンゼルス五輪でメダル獲得」と公言しており、レース後も「そこはぶれていない」と強調する。

 自分の現在地を知った上で「もっと筋力をつけて、持久力も高いレベルを維持できるようにしないといけない」と青木。夢の実現に向け、一こぎ一こぎ前に進む。

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