核分裂の停止後も冷やす 

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 原子力発電では、中性子がウラン235にぶつかり連鎖的に起こる核分裂反応で生み出された熱によって水を加熱し、水蒸気でタービンを回して発電をしています。

 核分裂で生まれるエネルギーの約3割は発電に利用される一方、残りは余分な熱として原子炉自体を加熱してしまいます。そのため、原子炉の運転中には大量の冷却水が必要になります。しかし原子炉が停止し、核分裂が完全に停止しても冷却を止めて良いということにはなりません。

 実際には核分裂で生まれた、ウランとは別の新しい放射性物質が放射線を出すに従って熱を生み出すからです(「崩壊熱」と言います)。原子炉が停止してから1日以内に、運転中の1%以下まで熱量はすぐに減るのですが、その先はなかなか減らず、その後も長い間少しずつ発熱を続けます。

 そのため、原子炉運転中に比べればよほど少ない熱量ではあるものの、核分裂反応が停止している今でも、原子炉の温度をチェックし、少しずつ冷やし続ける必要があるのです。