好調を支える選手の一人だ。昨季所属したＪ１湘南でリーグ戦の出場機会に恵まれなかったが、今季第２節で久しぶりのリーグ戦出場を果たすと、第６節まで連続出場し、安定したプレーでもり立てる。

　今季第２節の岡山戦はＪ３長野時代以来、４季ぶりのリーグ戦出場だったが、武器とするクロスボールへの対応などで好プレーを見せた。「思っていたよりも落ち着いてプレーできた」と納得できる試合だった。

　出身は和歌山県で小学１年からサッカーを始めた。「初めはフィールドプレーヤーが良かった」と話すが、ＧＫコーチを兼ねていた監督の熱心な指導の下で中学時代に頭角を現した。「ＧＫは良くも悪くも試合を動かせるポジション。駆け引きが面白い」と語る。

　今季でプロ６年目。尊敬する選手はＦＣ東京などで活躍したＧＫの阿部伸行さんだ。２２年で現役引退した阿部さんから「食生活や試合に出ていない時の立ち振る舞いや取り組む姿勢を学んだ」と話す。

　「ＧＫは信頼されないといけない。選手や監督は見ている。行いは自分に返ってくる」と言い聞かせ、「目の前の試合に全力で取り組みたい」と力を込める。