強敵との対戦を糧に いわきFC、21日アウェーで大分戦

 
新潟戦で後半から途中出場し、チームに貢献したいわきの五十嵐=17日、ハワイアンズスタジアムいわき

 サッカーJ2いわきFCは21日、アウェーのレゾナックドーム大分(大分市)で大分トリニータと対戦する。いわきと大分のリーグ戦通算成績はともに3勝4分け3敗。得失点差で勝るいわきが20チーム中11位で、大分が12位につける。昨季の両者の対戦成績は1勝1敗の五分。午後2時開始予定。

 J1アルビレックス新潟とのYBCルヴァン・カップ1次ラウンド2回戦から中3日で迎える。大分は「4・2・3・1」布陣からボールを丁寧につないで攻める、新潟と似たスタイルのチームだ。いわきは健闘した新潟戦同様、攻守に果敢な姿勢で挑むことが予想される。

 五十嵐、成長へ手応え

 言葉の端々から志の高さを感じさせた。17日の新潟戦の後、報道陣に試合の振り返りを求められたいわきの特別指定選手のDF五十嵐聖己(せな)=尚志高卒、郡山市出身=は「今回のゲームとは関係ない話になるんですけど」と前置きし、自ら話し始めた。「(13日の)清水戦で自分がやらかして負けてしまって...」

 「やらかし」とは、1点差で清水を追っていた後半23分のこと。自陣ペナルティーエリア内でボールの処理を誤り、失点のきっかけとなった。「人生で一番くらいのミス。寝る前にたまに思い出してしまう」と話す。

 それでも、ただで転ぶわけにはいかない。「ミスを引きずらないのがプロ」の考えから、新潟戦は「新しい気持ちで挑んだ」。後半から出場し、力強いドリブルなどでいわきの善戦に貢献した。「強みを再確認できた」と手応えを語る。

 五十嵐は当初、第7節秋田戦で在学中の桐蔭横浜大に戻る予定だった。それでもいわきに残ることを選んだのは自身のレベルアップのためだ。売り出し中の22歳が自分を戒めるように今後を見据えた。「自分の行動一つ一つが全てプレーに出ると思っている。そういうことをより意識して、日々改善していきたい」(小磯佑輔)