浪江・請戸漁港のクジラが死ぬ 弱って浅瀬に来たか、頭に傷も

 
請戸漁港内を泳ぐマッコウクジラ。右が頭部で鼻の穴が見える=16日

 浪江町の請戸漁港で16日に発見されたマッコウクジラが死んでいたことが18日、県相馬港湾建設事務所への取材で分かった。同事務所は今週中にもクジラの死骸を船で近くの海岸まで移動させ、砂浜に埋めるという。

 同事務所によると、マッコウクジラの体長は約10メートル。17日午前10時ごろに港内であおむけの状態で浮かんでいるのが発見され、死亡が確認された。

 死んだクジラを写真で確認したアクアマリンふくしま(いわき市)の獣医師平治隆さんによると、マッコウクジラは世界分布で生息しているとし「普段はイカなどを餌に深い海にいるが、何らかの原因で弱って浅瀬に来たのではないか」と推測。頭に傷があったことから「おそらく岸壁にぶつかって付いたのではないか」と話した。

 クジラは16日午前10時ごろ、相馬双葉漁協の職員が港内で見つけ、福島海上保安部に通報した。その後、福島海保が同事務所に連絡し、同事務所職員がクジラを確認した。県内では昨年5月、いわき市平沼ノ内の海岸でマッコウクジラが打ち上げられているのが確認されていた。