小中学生の読書量減少、福島県教委調査 デジタル利用は増える

 

 福島県教委は19日、本年度実施した児童生徒の読書調査の結果を公表した。1カ月の平均読書冊数が小学生11・7冊(前年度比0・5冊減)、中学生2・8冊(同0・2冊減)、高校生は前年度と同じ1・5冊でほぼ横ばいだった。県教委は読書活動が知的、情緒的、精神発達的に大きな役割を果たすとして、引き続き読書を推進する方針。

 1カ月の平均読書冊数の推移は【グラフ】の通り。最も読書冊数が多いのは小学1年の16・5冊で、学年が上がるにつれて減少する傾向にある。

 一方、全く本を読まないと回答した児童生徒は、小学生1・7%(同0・1ポイント増)、中学生13・0%(同1・1ポイント減)、高校生42・7%(同1・2ポイント減)で、いずれも全国学校図書館協議会の調査よりも少なかった。読まない理由の上位は、小学生は「テレビ、ゲームが楽しい」、中学生は「勉強、塾、宿題で忙しい」、高校生は「スマートフォン、携帯が楽しい」などだった。

 また、読んだ本の媒体について「デジタルの方が多い」とした割合は、小学生が3・0%(同0・5ポイント増)、中学生7・7%(同1・6ポイント増)、高校生12・5%(同1・1ポイント増)でいずれも前年度より増加した。スマホや1人1台端末の普及などで電子書籍に触れる機会が増えていると考えられるという。

 調査は毎年11~12月に行われ、小学1年~高校2年の8万6972人が対象となった。