デンソー女子バレーチーム、愛知から郡山にホーム移転

 
郡山市へホームタウン移転の記者会見後、記念撮影に臨む(左から)山口副主将、品川市長、山崎副社長、内堀知事、中元主将、辻監督、杉岡部長=17日午後、県庁

 バレーボールのVリーグ女子1部のデンソーエアリービーズは17日、練習や試合の拠点となるホームタウンを愛知県西尾市から福島県郡山市に移転すると発表した。チームは10月開幕の国内最高峰の新リーグ「SVリーグ」に参戦する予定で、2024―25年シーズンはホーム戦22試合のうち18試合を県内で行う。

 チームを運営するデンソー(愛知県)が2008年に子会社「デンソー福島」を田村市に設置した縁で、17年に本県と郡山市とそれぞれホームタウンパートナー協定を締結。チームの第二の本拠地として、公式戦がシーズンに数試合、行われてきた。新リーグ参戦に伴い、大都市圏にチームが集中している状況などを踏まえて「バレーボールを広く普及させたい」との思いから、本拠地移転を決めたという。

 試合は基本的に郡山市の宝来屋郡山総合体育館で行う方針だが、同体育館が25年4月まで改修工事中のため、24―25年シーズンは田村市や須賀川市、福島市など近隣市町村で開催を予定している。当面は西尾市に練習拠点を置き、数年かけて郡山市に新たな練習拠点となる自前の体育館やチームの事務所、選手の生活環境などを整備する考えだ。

 デンソーの山崎康彦副社長、チームの辻健志監督、内堀雅雄知事、品川萬里郡山市長らは17日、県庁で記者会見した。辻監督は「最高峰のリーグで結果を出し、バレーの面白さを福島の人たちに知ってもらいたい」と話した。

 バレー熱を県内に

 「結果を出して、福島のバレーボール熱を高めたい」。郡山市への本拠地移転を同日に発表したバレーボール女子のデンソーエアリービーズの選手や監督らは、今秋から参戦する国内最高峰の新リーグ「SVリーグ」に向けて、本県のファンに飛躍を誓った。

 県内では、2019年からエアリービーズの公式戦が行われてきた。県庁で記者会見に臨んだ中元南主将は「郡山で超満員の中でプレーし、応援席が(チームカラーの)真っ赤に染まっていた印象がある」と強調。「その郡山に拠点を置いて試合ができることをうれしく思う」と声を弾ませた。山口結可副主将は「声援に応えられるように頑張りたい」と意気込んだ。

 またチームの運営会社デンソーが17年に本県と郡山市とホームタウンパートナー協定を結んでからは、同市で小学生の大会「エアリービーズ杯」やバレーボールスクールなどが開かれてきた。辻健志監督は「ジュニア向けの教室など、バレーボールに触れるより多くの機会を設けていきたい」と展望を語った。

 内堀雅雄知事は「プロスポーツを通じた地域活性化に向けて、力を尽くしていく」、品川萬里郡山市長は「郡山の地で連戦、連勝で盛り上げてもらいたい」と期待した。

 会見には、デンソーの山崎康彦副社長、チームの杉岡憲部長が同席した。