3度目の春、満開! 福島、亡き夫が植えたチューリップ5000本

 
「チューリップを見て楽しんでほしい」と話す薫子さん(右)と尚人さん

 福島市成川ののどかな畑一面に、今年も色とりどりの約5千本のチューリップが花を咲かせた。鈴木信良さんが2021年11月に65歳で亡くなる直前に、自宅の隣の畑に植えたチューリップだ。信良さんの妻薫子さん(67)は「たくさんの人に楽しんでもらえたらお父さんも喜ぶと思う」と話す。

 チューリップ畑の整備は景観へ強い思いを持っていた信良さんが始めた。地元の成川北部地区農風景保存会の発起人となり、21年秋に地域住民らと約5千個の球根を植栽。信良さんが亡くなってからは薫子さんと三男尚人さん(32)が思いを受け継ぎ、畑を見守ってきた。チューリップは22年春に初めて開花し、その後は地域住民らの協力を得て毎年秋に球根を植えてきた。

 3度目の開花を迎えた今年は赤、白、黄色、ピンク、紫のチューリップが16日までに満開となり、訪れた人の心を癒やしている。見頃は今月下旬まで。住所は福島市成川字五反田27。