【フラガール(下)】ステージ笑顔は誇り 緊張...完璧にできず悔しい

 
ステージで記者と一緒にフラを踊ったレイイリマ万由子さん(左)とサブキャプテンの笛木花菜美さん(右)

 レイイリマ万由子さんとサブキャプテンの笛木花菜美さんに先導され、フラガールがスパリゾートハワイアンズで毎日ショーを披露する「ビーチステージ」に向かった。憧れの地をはだしで踏みしめる。今回は特別ステージのため、観客を入れずに行った。ステージに立つと、想像以上に客席が近く感じる。「きっと観客の顔も見えるのだろうな」。客席から普段見ているものとの違いも感じ、新鮮だ。「中央で踊ってください」と万由子さん。両脇で2人が一緒に踊ってくれるという。(いわき支社・根本藍子)

 2人がいるとはいえ中央で踊ることに心臓が飛び出しそうな緊張を覚えた。まぶしいくらいのスポットライトが当たると暑く、南国の空気感と緊張が相まって汗が止まらない。「楽しみましょう」と励まされ、いよいよ練習の成果を発表する時が来た。

 課題曲「Lovely Hula Hands(ラブリーフラハンズ)」が流れ始めた。メロディーを聴き、学んだハンドモーションの意味を口ずさみながら必死に踊る。しかし緊張で頭が真っ白になり、「指先をそろえる」「腰を滑らかに動かす」といったことができない。約3分30秒のステージで、3回ほど間違えてしまった。

 踊り終えると、解放感とともに、今までのプレッシャーや練習、支えてくれたフラガールらのことが頭に浮かび、「完璧に踊りたかった」という思いで悔し涙があふれそうになった。フラガールが日々披露するステージの裏側に、大変な努力があることを改めて痛感。フラガールの足元にも及ばない結果となったが、人生の中の貴重な時間として心に刻まれた。

 披露後に動画を見ると、自分で思っていた以上に笑顔がつくれていない。「フラは、言葉のないメッセージ。気持ちが表に出やすい踊りなんです」と言われたことがよぎる。笑顔はつくろうとして出るものではなく、観客への思いが踊りの中で自然にあふれるものだと感じた。

 フラガールは東日本大震災後、全国に元気な姿を発信しようと「フラガール全国きずなキャラバン」を行った。以降、自然災害に見舞われた地域に赴き、元気を届ける被災地支援活動に取り組んでいる。全国の人に元気を届けるフラガールの笑顔はまさに、ふるさとの誇りだ。

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 スパリゾートハワイアンズ 屋内八つ、屋外4ゾーンのプールのほか江戸情緒あふれる露天風呂などもある。また、グランピングが楽しめる施設「マウナヴィレッジ」が昨年7月にオープンするなど、多種多様な楽しみ方ができる。入場料金は中学生以上の大人が3570円、小学生が2250円、幼児(3歳から)が1640円。同施設営業時間は午前10時~午後9時30分。問い合わせは同館(電話0570・550・550)へ。

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