勿来工・永山『零封劇』...帝京安積打線かわす 5連打5点先制

 
【勿来工―帝京安積】7回無失点11奪三振と好投した勿来工の永山=白河グリーンスタジアム

 勿来工が序盤から得点を重ね、快勝した。勿来工は初回2死一、二塁、5番山本からの5連打で5点を先制。2、3回は押し出し四球や暴投で加点した。投げては先発の永山が完封した。帝京安積打線は2安打にとどまった。

 勿来工のエース永山智広(3年)は力のある直球にスライダーを織り交ぜ、11三振を奪って零封した。「思い切り投げられて気持ち良かった」と充実した表情だった。

 昨年時点で最速138キロの直球は「高めに少し抜けてもスイングを取れる」と自負する。その直球で追い込むと、外角へ投じるスライダーも切れ味鋭く、相手打者を手玉に取った。

 荒井巌重監督はエースと4番を務める永山を「センスがあるし気持ちがしっかりしている」と評する。ただ、昨秋は女房役の加藤翔也(同)がけがで離脱。永山は捕手経験がない代役の選手に思い切った投球ができず、チームは県大会出場を逃した。

 この日、ようやく公式戦でバッテリーを組んだ加藤との呼吸はばっちり。最後の一球も、加藤が要求したのは永山も意図していたスライダー。永山は笑みを浮かべ、外角に投げ込み、三振に切って取った。

 相次いだ大会の中止に心が揺れながらも、気持ちを奮い立たせ今大会のマウンドを迎えた。永山は「保護者、監督にいい姿を見せたい。その上で優勝して笑って終われれば」と力強くうなずいた。

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