日大東北3年の夢...後輩に!ライバル・聖光学院に勝って甲子園

 
【聖光学院―日大東北】試合後、泣き崩れるナインを抱き起こす日大東北の堀米(中央)

 聖光学院が8回に奪った1点を守り切り、投手戦を制した。8回は先頭の藤原が四球で出塁。犠打などで2死一、三塁から遊撃手の野選で1点を奪った。先発舘池は3安打に抑えた。日大東北は継投で最少失点としたが、打線が振るわなかった。

 ライバル聖光学院を相手に終盤まで互角の戦いを繰り広げた日大東北。1点がほしい場面であと1本が出なかった。ナインが泣き崩れる中、4番堀米翼(3年)の目に涙はなかった。「4番としてチャンスで打てなかったけれど、戦い抜くことができた」と納得の表情を浮かべた。

 一時は消えた夏の大会。その後、代替大会の開催が決まると、チームの意見は分かれた。「1、2年生を含めたベストメンバーか」「3年生だけで臨むか」。決断は3年生に託された。ミーティングで意見をぶつけ合い、最終的に3年生だけのメンバーで試合に挑むことを決めた。1、2年生も3年生だけで最後の夏を戦うことを支持した。堀米はこの日まで必死にバットを振り続けてきた。聖光学院を想定し、マシンや横手投げの投手を相手に練習を重ねた。

 堀米は9回、先頭打者として打席に立つと、抑え込まれていた聖光学院のエース舘池の直球を右前にはじき返した。

 主砲の戦いぶりを見せた堀米は後輩たちに「打倒聖光」のバトンを託した。「聖光に勝って甲子園に出るという目標で入部した。あと一歩足りなかったが、3年生の戦う姿勢を見せられたと思う」

 【7月23日の試合結果】福島2020夏季高校野球大会・第3日

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