郡商、日大東北下す エース柳沼が熱投、雪辱の138球

 
【日大東北―郡山商】日大東北を破り、喜びを爆発させる郡山商ナイン=ヨーク開成山スタジアム

 ◇全国高校野球選手権福島大会・第8日(17日・ヨーク開成山スタジアム3試合)

 郡山商 3―2 日大東北

 最後の138球目は、外角への直球だった。1点リードの九回裏2死三塁、郡山商のエース柳沼澄人(3年)が最後の打者を二ゴロに打ち取ると、ナインの喜びが爆発。2021年大会優勝の強豪日大東北を相手に、昨年の雪辱を果たした瞬間だった。

 両チームは昨年の大会の4回戦で激突し、郡山商は3―6で敗れた。その試合で登板し悔しさを味わった柳沼は今大会の1回戦終了後、次の相手が日大東北に決まると闘志を燃やした。

 迎えた決戦の日。息詰まる投手戦となり、柳沼は130キロ台の直球とスライダーで相手打線を手玉に取った。鍛えてきた体幹にも支えられ、うだる暑さの中で疲れが見えた終盤も投球を乱さなかった。

 味方の援護を受けて臨んだ最終回は、先頭打者に死球を与えたが、動揺せず投げ続けた。「後ろの守備を信じていた」。日大東北打線の反撃をしのぎ、16強入り。熱戦を終えたエースは「勝ってうれしい」と胸をなでおろした。

 チームは昨年まで、2年連続でここで敗退している。「16強を越えたい」と次を見据える柳沼。強豪を打ち倒したチームに、越えられない壁はない。(津村謡)

 【7月17日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第8日

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