二走・佐藤、本塁へ一気 光南、タイブレークでサヨナラ勝ち

 
【光南―福島】10回裏光南タイブレーク無死一、二塁、敵失の間にヘッドスライディングで生還する二走佐藤=いわきグリーンスタジアム

 ◇全国高校野球選手権福島大会・第10日(19日・いわきグリーンスタジアムほか3試合)

 光 南 5―4 福 島

 タイブレークの延長十回、無死一、二塁。犠打を処理した相手投手の一塁送球が大きくそれた。「ゴー、ゴー」。三塁コーチャーの声に反応した二走佐藤壱成(3年)は一気に本塁へと走り込み、ヘッドスライディング。サヨナラを決め、一塁ベンチから飛び出してきた仲間と抱き合って喜びを分かち合った。「仲間に囲まれてようやく勝利を確信できた」と佐藤。1回戦に続き今大会2度目となる延長サヨナラ勝ちに、顔をほころばせた。

 勝負強さを買われ今大会から4番を担う佐藤はこの試合、「打」でも躍動した。点を取り合う手に汗握るゲーム展開が続き、2―3で迎えた七回1死二、三塁で佐藤の打席。「どんな球でも食らいつく」。初球を左前へと運び、一時逆転となる適時打となった。

 昨夏の大会はスタンドで応援。先輩たちが決勝で聖光学院に惜敗し、悔し涙を流す姿を目の当たりにした。「自分たちがやるしかない」。新チームは発足時から「挑戦者」と「覚悟」をテーマに努力を重ねてきた。学法石川との県南対決となる準々決勝に向け佐藤は「目標や覚悟は決まっている。焦らずに泥臭く戦うだけ」と言葉に力を込めた。(副島湧人)

【7月19日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第10日

【戦いの跡】第105回全国高校野球選手権福島大会(19 日)

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