主砲・五味「力不足だった」 持ち味の勝負強い打撃発揮できず
「粘る投手陣の気持ちも伝わっていた。打撃で結果を出したかった」。聖光学院の主砲五味卓馬(3年)は3打数無安打1打点と、東北大会で9打点をたたき出した持ち味の勝負強い打撃を発揮できず悔しさをにじませた。
3回の第2打席は、1死二、三塁と得点圏に走者を置き打席が回った。つなぎの打撃を意識する五味だったが外角の球を引っかけ、二ゴロ間に走者1人を返すのがやっとだった。第3打席はフルカウントまで粘り、6球目の外角のカーブを捉えた。しかし、打球は遊撃手の真正面で最後まで快音が響かなかった。
打ち合いを想定した試合で自分に求められる役目は分かっていた。「力不足だった」と敗戦を受け止めた五味。悔しさをしっかりと胸に刻んだ。
大松が最終回に一矢
「点差が離れていても、あきらめる必要はない」。聖光学院の大松将吾(3年)が最終回に意地を見せた。
10点を追う9回2死一、二塁、真ん中高めに浮いた球を見逃さず振り抜き左前に適時打を放った。
扇の要の捕手を務め、強力打線を相手にある程度の失点は覚悟していたものの計12失点。ことあるごとにマウンドに足を運み投手に「もっと大胆に」「腕を振っていこう」などと鼓舞したが、責任も感じていた。打席では「とにかく後ろにつなげる」と全力でバットを振り抜いた。
高校最後の夏に向けて「堅実な守備から攻撃にリズムを与えたい」と成長を誓った。