聖光学院が貫禄V2、福島商に18-3 春季高校野球福島県大会

 
【福島商―聖光学院】3回裏聖光学院1死満塁、三重盗を仕掛け、本塁に生還する三走大松=あづま球場
決勝
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福島商
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0
0
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3
聖光学院
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3
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18

 第70回春季東北地区高校野球県大会最終日は28日、福島市のあづま球場で決勝と3位決定戦が行われた。決勝は聖光学院が18―3で福島商を破り、2年連続10度目の優勝を飾った。3位決定戦は延長13回タイブレークの末、磐城が光南を1―0で下した。聖光学院、福島商、磐城の3校は、6月7~11日、青森県で開催する東北大会に出場する。聖光学院は9大会連続14度目、福島商は19年ぶり9度目、磐城は2年ぶり14度目の出場。

 18得点...『聖光野球』体現

 「一瞬一瞬をやり切る」。決勝の舞台でも王者としての強さを見せつけた聖光学院ナイン。18得点という数字は「聖光野球」を体現した結果だった。

 今大会で初めて先制を許す展開も「いい試練と捉えた」と主将の矢吹栄希(3年)。発奮した打線は、鋭いスイングはもちろんのこと、走塁でも瞬時の判断が光った。二つの本盗を決めるなど盗塁数は7を記録。単打の当たりでも相手に隙があれば次の塁を狙った。

 今大会初戦は、勝利したもののふがいなさが残った。大敗したセンバツ2回戦と同様にチームに何かが欠けていた。ナインがたどり着いた答えは「覚悟」。勝利への欲求から「このままでは負けるのでは」と先のことを考え、1球、そして1プレーへの覚悟が弱くなっていると気付いた。

 「潔く、1球を大事に。歴代の先輩たちもそうだった」(矢吹)。原点に立ち返ったナインは勝ち上がるごとに、随所で勝負強さを発揮。大差での勝利を続け、再び頂点に立った。

 「勝てると思って、大会に入れなかった」と斎藤智也監督は振り返る。しかし、吹っ切れた打線、投手陣の中での新戦力の台頭に指揮官も「収穫はあったと言い切れる」と総括。また一つ栄冠を手にした王者が、新たな境地を迎えたようだ。

 【5月28日の試合結果】春季高校野球福島県大会・最終日

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