【駅伝王国福島・全国制覇の軌跡】指導者...真っすぐな育成姿勢

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母校の後輩や子どもたちを指導する東洋大の相沢晃(中央)=23日・石川町

 「(長距離は)苦しいけど、楽しんで走ってほしい」。全国男子駅伝から3日。石川町の体育館に初優勝の立役者となった東洋大3年相沢晃(学法石川高卒)の姿があった。子どもたちに走る楽しさや陸上への情熱を伝えた。

 同町が開いた小、中、高校生らを対象に講演会と実技指導。同大駅伝監督の酒井俊幸(学法石川高卒)とともに姿を見せると、今をときめく地元出身ランナーに拍手が上がった。相沢は「こんなに応援されていたんだと実感した。胸を熱くさせる選手になりたい」と改めて福島を背負うランナーとして自覚をにじませた。

 少子化や運動離れが進む中、県内全日制高校の陸上競技部に所属する部員数は、県高体連調べで2006(平成18)年度の2064人から本年度は1979人と他の競技との比較でその減少はわずかだ。ただ今後のさらなる少子化などを見据え、「駅伝王国福島」の系譜をいかにつなげていくか。後進の育成がこれからの課題だ。

 相沢とともに、子どもたちに指導した酒井の座右の銘は「陰日向のない努力」。学法石川高陸上部監督を辞め、福島を立つ際に贈られた言葉だ。ひたむきに努力し、負けた時、苦しい時に頑張れるか。選手育成に真っすぐな姿勢は名だたる本県の指導者に共通する。酒井は集まった子どもたちに「積み重ねが大事。当たり前のことをできる選手じゃないと強くはなれない」と、呼び掛けた。

 駅伝は団体競技だが、走る時は1人だ。それでもたすきに宿る思いが選手を前へと突き動かす。「チームのために」「福島のために」。その思いを強く持った選手が育っていることが駅伝王国福島の強さの礎だ。つないできた系譜は必ず次代のランナーにも宿っていくはず。(敬称略)

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