10キロ、女子は関口歩美が連覇 蔵のまち喜多方健康マラソン

 
【高校生以上女子】2連覇した関口

 第39回蔵のまち喜多方健康マラソン大会は3日、喜多方市の押切川公園スポーツ広場を発着点に開かれた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で4年ぶりの開催となった。県内外から831人がエントリーし、晩秋の喜多方で健脚を競った。

 喜多方市、市教委、市体協の主催、福島民友新聞社、レトロ横丁商店街の共催。参加者は1キロ、2キロ、3.2キロ、5キロ、10キロの25部門で競った。

 最長の10キロは、35歳以下一般男子の小畠翼(25)=法大大学院、高校生以上女子の関口歩美(32)=会津オリンパス=がともに2大会連続の優勝を飾った。

 天国の父に快走届けた

 10キロ高校生以上女子の関口は2大会連続の優勝を果たした。両手を広げてゴールテープを切ると、昨年12月に66歳で他界した父孝一さんを思いながら「走っている姿を父が見守ってくれているような気がした。『娘、頑張ったよ』と伝えたい」と空を見上げた。

 競技を始めるきっかけをくれたのが、3歳の時から男手一つで育ててくれた孝一さんだった。大のマラソン好きで、テレビにかじり付くようにして選手を応援する父の姿を見て、中学3年で陸上を始めた。大会にもよく応援に来た孝一さんは昨年5月に認知症が悪化。関口は介護に追われ、日課の走り込みは週2日ほどに減った。年末に孝一さんが肺炎で亡くなってからは「走る気力も出なかった」。競技から遠のいたが、昨年9月に結婚した夫貴仁さんの支えもあり、今年7月に再び走り始めた。

 この日のレースは序盤から独走状態。残り3キロ地点で失速したものの、後続を3分以上も引き離し、42分07秒でフィニッシュ。「練習不足の割には、まずまずの結果」とうなずいた。

 次の目標は、4年前にマークした39分57秒の自己ベストを更新しての大会3連覇だ。「走ることが生きる支えになっている」と関口。今後も父への思いを胸に挑戦を続ける。(阿部二千翔)

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