福島県チーム3位、16大会ぶり表彰台 東日本女子駅伝、東京V

 
3位でフィニッシュする本県アンカーの石井=誠電社WINDYスタジアム

 第38回東日本女子駅伝競走大会は12日、福島市の誠電社WINDYスタジアム(信夫ケ丘競技場)を発着点に9区間42・195キロで行われ、東京が2時間18分35秒で2大会連続11度目の優勝を果たした。本県は2時間19分44秒で3位となり、16大会ぶりに表彰台に立った。入賞は3大会連続。

231114sport701-2.jpg3位となり、16大会ぶりに表彰台に立った本県選手団

 本県は、1区鈴木葵(ニトリ、福島明成高卒)が6位でたすきをつなぐと、2区岩崎麻知子(拓殖大1年、学法石川高卒)が5人をかわす区間3位の快走でトップに立った。3区の佐藤美空(学法石川高3年)、4区丹野星愛(せな)(大鳥中3年)、5区伊東舞莉彩(まりあ)(仙台大1年、郡女大付高卒)、6区木戸望乃実(ののみ)(学法石川高1年)がそれぞれ一つずつ順位を落とし、5位まで下げたが、7区山田桃子(同3年)が再び4位に押し上げると、8区蛭田美来(みらい)(勿来一中3年)が順位をキープ。アンカーの石井寿美(ひさみ)(シスメックス、学法石川高卒)は区間賞の力走で千葉を抜き、たすきを受けた時点で1分37秒差を付けられていた宮城にも迫り、2秒差の3位でフィニッシュした。

 東京は3区鈴木美海(順天高3年)の区間新記録の会心の走りで首位に立った。トップを走る宮城と28秒差の2位でたすきを受けたアンカー増渕祐香(名城大4年)が、福島の石井と同タイムの区間賞の走りで優勝を決めた。

【総合成績】
〈1〉 東 京2時間18分35秒
〈2〉 宮 城2時間19分42秒
〈3〉 福 島2時間19分44秒
〈4〉 千 葉2時間20分5秒
〈5〉 栃 木2時間20分48秒
〈6〉 岩 手2時間21分4秒
〈7〉 神奈川2時間21分11秒
〈8〉 新 潟2時間21分14秒
〈9〉 長 野2時間21分23秒
〈10〉埼 玉2時間21分32秒
〈11〉静 岡2時間22分0秒
〈12〉北海道2時間22分6秒
〈13〉群 馬2時間22分50秒
〈14〉青 森2時間23分33秒
〈15〉茨 城2時間25分33秒
〈16〉山 梨2時間26分36秒
〈17〉山 形2時間26分38秒
〈18〉秋 田2時間27分59秒


【本県の区間記録】
▽1区=鈴木  葵19分28秒〈6〉
▽2区=岩崎麻知子13分6秒〈3〉
▽3区=佐藤 美空10分3秒〈6〉
▽4区=丹野 星愛 9分51秒〈7〉
▽5区=伊東舞莉彩17分19秒〈9〉
▽6区=木戸望乃実13分36秒〈6〉
▽7区=山田 桃子13分35秒〈8〉
▽8区=蛭田 美来 9分45秒〈8〉
▽9区=石井 寿美33分1秒〈1〉

 アンカー石井、区間賞 「全員の思いが形に」

 主将が圧巻の走りでチームを表彰台へと押し上げた。「チーム全員の思いが形になった」。アンカー石井寿美(シスメックス、学法石川高卒)は仲間を思いながら安堵(あんど)の表情を見せた。

 最終9区、中継所から4キロ地点で3位の千葉を抜き、「2位を狙えるかもしれないと思った」と宮城を猛追。フィニッシュ直前のトラックで背中を捉えると、競り合いを繰り広げた。結果的に2秒及ばなかったが、意地を見せた。

 恐怖とも戦っていた。10月の全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会(プリンセス駅伝)では、3区でたすきを受けた直後に転倒。この日も不安がよぎったが、「中高生の活躍が恐怖をはねのけてくれた」と感謝する。

 石井の力走に後輩たちも沸いた。岩崎麻知子(拓殖大1年、学法石川高卒)は「かっこよかった。将来は自分も、アンカーとしてチームを引っ張っていきたい」と、その背中を追うつもりだ。

 チームは当初、入賞を目標としていたが若手とベテランの力がかみ合い、より高い成績を収めた。「若手の勢いがあり今後が楽しみなチーム」。チームをまとめ上げた石井は、来年1月の全国都道府県対抗女子駅伝で再び招集されることを心待ちにしている。(桜井駿太)

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