8カ月かけ修復、大型土偶付き土器を初公開 やないづ縄文館
約5千年前の縄文時代中期に作られ柳津町で出土した大型の土偶付き土器が27日、同町のやないづ縄文館で初めて一般公開された。出土時はばらばらの破片だったものを修復したため、土器としての正確な形を見ることができる。6月16日まで。
この土器は土偶付きの中でも縁に人体像が対面するように配置されている珍しい構造をしている。下部は欠損しており推定の高さは約80センチで、直径は57・6センチ。
町教委は奈良市の元興寺文化財研究所に修復を依頼。昨年4月から8カ月かけて修復と強化が施された。破片が見つからなかった部分は樹脂で補われた。町文化財専門アドバイザーの長島雄一さんは「修復したことで正確な全景を知ることができる。また頑丈になったため、全国の博物館に貸し出すことも可能となった」と意義を語った。土器は2002年ごろに同町北部の細越地区で耕作中の農家に発見された。縄文館内に保管されっぱなしになっていたのを、収蔵品を整理していた長島さんが22年に発見した。
収蔵庫見学ツアーも
5月12日は出土品の解説会が催される。同19、26日、6月9日は、普段は立ち入ることができない2階の収蔵庫を見学できるバックヤードツアー(定員15人)を催す。いずれも午後2時から。
問い合わせは町中央公民館(電話0241・42・3511)へ。
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