「底魚の汚染」減少傾向に

 

 原発事故以降、水産物に対する放射性物質の調査が週1回程度、継続的に行われています。

 海水魚はその種類によって表層、中層、底層とすむ場所が異なります。放射性物質が海底に移動した現在、海の表層、中層、底層の魚ではそれぞれ汚染の程度が異なり、比較的には底にすむ魚の方に汚染が残りやすいことが分かっています。

 しかしながら、その底魚の汚染具合も逓減しています。水産庁のまとめでは、今年の4月から9月末までの半年間に、福島県沖で3000回以上、さまざまな底魚の検査がされていますが、1キロ当たり100ベクレルの食品の基準値を超える結果はゼロ、検出限界未満が全体の90%を超えるようになりました。

 ちなみに食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)レベルの汚染があるものを毎日1キロずつ摂取したとしても、年間で1ミリシーベルトの被ばくには届きません。放射性物質が消えるには時間はかかりますが、底魚の汚染は少しずつ下がってきているのです。