胸を張れ!いわきFC 清水に敗れるもサポーターに夢と感動

 
プレーを声援で後押ししたサポーターらに感謝を伝えるいわきFCの選手たち

 「負けた感じはしない」「いわきFCのおかげで、いわきの注目度が高まった」。サッカー天皇杯3回戦でいわきFCはJ1清水エスパルスに敗れたが、これまでの快進撃を応援で支えてきたサポーターたちは、注目の舞台で健闘した選手たちに一層のエールを送った。

 天皇杯3回戦の舞台、静岡市の敵地・IAIスタジアム日本平。そこにはいわきFCのユニホームを着たサポーターたちの姿があった。

 「私たちは挑戦者なんだと改めて実感させられた」。いわき市の上遠野希心(のぞみ)さん(23)はスタジアムに到着後、大勢の清水サポーターの姿に圧倒された。だが「2度も日本のトップリーグのチームと戦えて、チームもサポーターも良い経験を積んだと思う」と胸を張った。同市から駆け付けた、会社員斎藤貴則さん(45)は「いわきFCのおかげでいわきが市内外で大きく注目されている。多くの人に夢を与えるサッカーを続けていってほしい」と期待した。

 浜通り交通のいわきFC応援バスツアーで会場に来た、同市の会社員馬場叶子さん(20)は「一生懸命に頑張る格好いい姿をもっと見たい」とこれからも応援を続けるつもりだ。

 本拠地も『熱い声援』

 チーム本拠地のいわき市では、いわきFCのクラブハウス「いわきFCパーク」とJRいわき駅前の商業施設ラトブの2会場でパブリックビューイングが行われた。老若男女を問わず詰め掛けたサポーターは大画面を通し熱い声援を送った。

 両会場とも、6月の北海道コンサドーレ札幌戦を大きく上回る観客が訪れ、注目度の高まりをうかがわせた。いわきFCパークでは、やむなく入場を制限。それでも約350人が応援歌を歌うなどしながら試合を見守り、得点チャンスのたびに歓声を上げた。