いわきFC堅守猛攻、高柳が抜群の動きだし 福島県社会人リーグ

 
【いわきFC―バイオレッツ信夫ドリーム】前半28分、右CKを頭で合わせてゴールを狙ういわきFCのFW高柳(左)=いわきFCフィールド

 サッカーの第43回県社会人リーグは5日、いわき市のいわきFCフィールドなどで1~3部の計6試合が行われ、1部でバイオレッツ信夫ドリーム(県北)を12―0で下した、いわきFC(いわき)は開幕から負けなしの10連勝を飾った。

 いわきは今季、県社会人リーグ1部に加え、第22回県選手権大会・第97回天皇杯全日本選手権県代表決定戦、第24回全国クラブチーム選手権県大会、第53回全国社会人サッカー選手権県大会、第53回全国社会人サッカー選手権大会東北予選会、第24回全国クラブチーム選手権大会東北大会、第24回全国クラブチーム選手権大会で頂点に立っており、7冠となった。

 2得点とFWとしての仕事を果たしたいわきFCの高柳昂平は「動きだしなど自分の特長を出すことができた」と胸を張った。

 体の切れが良かったという高柳。「自分の武器を見いだしたい」と磨いてきた抜群の動きだしで序盤から何度もボールを受け、果敢にゴールを狙った。得点が生まれたのは前半26分。MF井原楓人の右からのクロスをペナルティーエリア中央で受け、右足でネットを揺らした。練習の中で井原と繰り返してきたイメージ通りのゴールだった。

 高柳は今季チームに加入した。相手ゴールを何度も脅かしたプレーに、田村雄三監督も「前線での強さをしっかり見せてくれた」と評価するが、「シュートを多く外してしまった。精度が課題」と本人は反省を忘れない。後半の残り時間の少ない場面から途中出場することもあった今季。高柳は「限られた時間でも決定的な仕事ができる選手になりたい」と来季を見据えた。

 今季1試合平均6.9ゴール

 いわきFCは今季、公式戦33試合に臨んだ。229点を挙げ、1試合平均で約6.93ゴール。攻撃的な3―4―3を基本に、状況に応じて守備陣を減らして中盤に厚みを持たせ、サイド攻撃や中央突破を図る戦術で得点を伸ばした。ゴールの多さは攻撃重視のチームの姿勢を物語っている。守りも堅く失点は9にとどまった。守備の人数を減らしても一人一人のカバーリングの速さや組織的なプレーで失点を抑えた。